「経常利益(けいじょうりえき)」をひとことで言うよ
経常利益(けいじょうりえき)とは、
毎期発生するお金のやりとりすべてを計算した利益
です。
経常利益(けいじょうりえき)とは?
経常利益とは何かを説明する前に、まず「営業利益」とは何かを解説します。
「営業利益」とは何かを知ることで、経常利益への理解はぐっと深まります。
「営業利益のこともよく分かんないや」って人は、ぜひ読んでみてください。
営業利益(えいぎょうりえき)って何?
営業利益(えいぎょうりえき)とは、
本業で得た収入(=売上高)から、「本業をするためにかかった費用」を引いた利益
です。
本業とは、その会社が主にやってることです。
たとえば、文房具のメーカーがあったとします。
この場合、この会社の本業は、
- 文房具を作ること
- 文房具を売ること
ですね。
しかしながら、この本業をするために、
会社くんはいろんな費用を払っています。
- 商品の材料費
- 広告費
- 販売員や社員の給料
- 家賃
など。
販売するためにかかる費用や、
経営のために必要な費用を払っています。
そういった、
「本業をするためにかかった費用」を売上高から引いた利益
のことを、「営業利益」と言います。
(参考:営業利益(えいぎょうりえき)とは?)
経常利益(けいじょうりえき)って何?
経常利益(けいじょうりえき)とは、
本業でのお金のやりとりに加えて、
「本業ではないけれども、毎期発生するお金のやりとり」も計算した利益
です。
計算式は以下のようになります。
営業利益は、言ってしまえば
本業で発生するお金のやりとりだけを計算した利益
だよね。
でも実は会社って、
本業以外のお金のやりとりをすることも結構多いんだよ。
経常利益はその中でも、
毎期やってる本業以外のお金のやりとりを計算した利益のことなんだ。
「本業ではないお金のやりとり」ってなに?
代表的なのは、
株や債券への投資
ですね。
多くの会社は黒字がでたら、
そのお金を現金のまま置いとくことはあんまりしません。
基本はなにかに投資します。
たとえば工場を建てたり、
TVなどの大きな媒体で広告を打ったりなど。
多くは、本業をより強化することに投資をします。
でも、
・それでもお金が余る
・今は本業のための投資が実りそうにない
などの事情があることもあります。
そういう時は、
株などの有価証券に投資して、
現金を増やそうとするんです。
でもこの活動、本業は関係ありません。
本業は関係ないけど、会社のお金は増えています。
経常利益の計算は、こういった活動も加味します。
こういう本業以外の収入のことを「営業外収益」って言うよ。
有価証券への投資の他にも、
・お金を貸したときの利息の受け取り
・土地や建物を貸したときの家賃の受け取り
なども営業外収益に含まれるよ。
逆に、本業以外の活動で出た損失は「営業外損失」って言うよ。
もうひとつのポイント!「毎期発生する」こと
そしてもうひとつのポイントは、
・毎期発生する
ということ。
たとえば、会社くんが持っている自社ビルを1つ売却してお金にしました。
これも「文房具を作って売る」活動とは関係ないので、
営業外収益です。
だけど、ビルの売買なんて毎期やりません。
資金繰りが苦しくなって、泣く泣く手放したとか、
そんな時だけです。
こういう、毎期は発生しない営業外収益・営業外損失は、
経常利益の計算に含まないので注意してください。
「経常」とは、「常に」とか「恒常的に」「いつも」っていう意味。
その期だけに発生した特別な収益・損失は含まないよ。
今までの話をまとめると経常利益とは、
会社にいつも発生するお金のやりとりすべてを計算した利益
となります。
本業・本業以外ふくめて、
会社がいつもやっている経済活動すべてを加味した利益のため、
会社の実力が一番表れる利益
と言われています。
まとめるよ
経常利益とは、
本業・本業以外をふくめて、
会社にいつも発生するお金のやりとりすべてを計算した利益
と思っておいてください。
「そんなの知ってるよ」って人は、
読み飛ばしてOKだよ。