「証拠金維持率(しょうこきんいじりつ)」をひとことで言うよ
証拠金維持率(しょうこきんいじりつ)とは、
口座に入っているお金の余裕ぐあいをしめす指標
です。
もう少しくわしく言うと、
「取引するのに最低これだけ必要」なお金から見た、
自分の口座に入っているお金の割合
です。
証拠金維持率(しょうこきんいじりつ) とは?
証拠金維持率をひとことでいうなら、
口座に入っているお金の余裕ぐあい
をしめす指標です。
少しむずかしい言葉なので、
先に「証拠金ってなに?」
を説明しますね。
「証拠金」ってなに?
証拠金とは、取引の担保となるお金のことです。
投資の世界では、
自分の持ってる以上のお金で取引する
ということが、しばしばあります。
代表的なのはFXです。
たとえばFXの世界では、
100円持ってるだけで2500円分の外貨が買えるよ。
しくみとしては、
先にFX会社の口座にいくらかお金を預ければ、
預けたお金の何倍かまでのお金をFX会社が貸してくれて、
その貸してもらったお金で取引をする、
といったぐあいです。
で、この先に口座に預けておくお金のことを、
「証拠金」と呼んでいます。
証拠金は、
自分が持っている以上のお金で取引するとき
にだけ必要なお金だよ。
借金してるんだから、
担保が必要ってことなんだね。
FX会社が貸してくれる限度額は、
証拠金の25倍としているところが多いです。
証拠金維持率とは
ではいよいよここからが本題です。
先ほど、証拠金維持率とは、
「取引するのに最低これだけ必要なお金」から見た、
自分の口座に入っているお金の割合
と言いました。
これを計算式にすると、こうなります。
「取引するのに最低これだけは必要なお金」は、
証拠金の最低額ってことです。
25倍まで貸してくれるFX会社で、
2500円ぶんのドルを買いたいなら、
最低でも必要な証拠金は100円です。
この100円が、
「取引するのに最低これだけは必要なお金」
ということです。
「取引するのに最低これだけは必要なお金」
のことを、むずかしい言葉で
「必要証拠金」っていうよ。
自分の口座に入っているお金は、
FX会社に実際にあずけた証拠金±損益
です。
たとえばりょへくんは、
2500円分のドルを買うのに、
100円の証拠金を預けたとします。
最低額だね。
必要証拠金と同額だ。
翌日、ドルが3円ぐらい値上がりしました。
りょへくんは25ドル持っていたので、
3円×25ドル=75円もうかった
ことになります。
このときりょへくんの口座には、
100円の証拠金+75円のもうけ=175円
が入っていると計算します。
この、
実際に預けた証拠金±損益
のことを、むずかしい言葉で
「有効証拠金」っていうんだ。
ここまでわかれば、あとは簡単。
証拠金維持率は、
口座のお金÷最低これだけは必要なお金×100(%)
で計算されます。
今回の場合だと、
175円÷100円×100(%)=175%
が証拠金維持率です。
ちなみにこれを、
いま覚えたむずかしい言葉で言い換えると
有効証拠金÷必要証拠金×100(%)
です。
おまけ:強制ロスカットについて
おまけだから、
余裕があれば読んでみてね。
強制ロスカットとは、
損失がある程度大きくなったら、
システムが勝手に売買するしくみ
のこと。
FX会社も貸したお金が返ってこないのは困るので、
損失が大きくなりすぎる前に、
強制的に損切りさせてしまいます。
この強制ロスカットの基準は、
証拠金維持率50%以下
としているFX会社が多いです。
さっきの例で、
こんどは逆にドルが3円下がったとしましょう。
25ドル持っているので、
3円×25ドル=75円の損失です。
このとき有効証拠金は、
100円-75円=25円
になりますよね。
ということは証拠金維持率は…
25円(有効証拠金)÷100円(必要証拠金)×100(%)=25%
あああ50%を下回っている!!!
ということで、強制ロスカットになっちゃいました。
今回は75円で済んだけど、
これがもし75万円だったら、
750万円だったら……怖いよね。
こうならないためにも、
「お金の余裕ぐあい」を管理するのは、
とっても重要だよ。
初心者のうちは、
証拠金維持率500%は、
少なくとも確保しておくとよいと言われています。
まとめるよ
・「証拠金」は、持っている以上のお金で取引するときに、
先に口座にいれておくお金。
・「証拠金維持率」は、口座に預けたお金の余裕ぐあいをあらわす指標。
「口座のお金」÷「取引するのに最低これだけは必要なお金」で計算する。
知ってる人は読み飛ばしてくださいな。